ローン控除での省エネ性能証明を出力
~25年の建築関連法改正に対応~
2023年8月23日(水)日刊木材新聞(6面)
インテグラル(茨城県つくば市、藤間明美社長)は、2025年の建築関連法規の改正に対応したソフトのバージョンアップを7月末に実施した。「省エネ診断エキスパート」では、25年4月からすべての新築住宅に省エネ基準適合が義務化され、省エネ適合性判定結果を記載する計算書の発行機能を追加した。24年1月からは省エネ性能証明書の添付が新築住宅で住宅ローン控除を受けるために必要になり、建築士がこれを発行できることで、このソフトを使って簡単に性能証明書を作成できる。
同社では25年4月の建築関連法改正に対応できるようソフトをバージョンアップ。構造面では4号特例縮小に向けて、22年10月に発表された国土交通省の基準案に沿った内容で「ホームズ君構造EX」をバージョンアップ。新たに導入される予定のZEH水準屋根に対応した。従来の「重い屋根」の基準に比べて、かなり想定荷重が重くなり、さらに積雪地区の考え方も導入されることで、壁の配置だけでなく柱の小径も大幅に基準が厳しくなることを想定している。
4号特例縮小の情報などを工務店へ積極的に情報発信していくことで、許容応力度計算をしたほうが有利になると考え、構造計算に取り組む工務店グループなどへの講習会開催などにも取り組む。
実際の荷重に応じた設計を行う際の早見表が今後、国土交通省から提供されるものとみられ、これにも対応していく予定だ。
「耐震診断Pro」では、耐震3Dビューア機能を追加し、一般診断や精密診断の各階各方向からの評点グラフと偏心率(重心と剛心)を3D上に表示し、耐力壁の偏りを可視化することで補強すべき箇所がイメージしやすくなる。
耐力壁、筋違、柱金物、基礎などの補強箇所を強調表示して、平面上では分かりにくい箇所を見やすく表示し、補強漏れなどをなくすよう工夫されている。