日刊木材新聞に弊社開催の特別セミナーに関する記事が掲載されました
2020年1月25日 日刊木材新聞(5面)
省エネ基準説明義務化へ
責任ある説明呼び掛ける
インテグラル(茨城県つくば市、柳澤泰男社長)は21日、東京都内で「ホームズ君でつくるこれからのエコハウス」をテーマに特別セミナーを開いた。同社の藤間明美執行役員は、建築物省エネ法改正により、2021年から省エネ基準適合の説明が義務化されることに言及。省エネ計算の簡易計算ルート(モデル住宅法)による適合可否では、建築主に建物の室温などが分からず、判断材料として不十分との考え方を示した。
藤間氏は「ホームズ君パッシブ設計で精緻な計算をして、日射、プラン、方位などを考慮して1時間ごとの熱の変化をシミュレーションして、より実態に近い設計情報を示して責任ある説明をしていくべき」と述べた。
同氏は、省エネ基準の適合義務化が見送りになり、建築士が施主に省エネ基準適合の可否を説明することが義務化されることに対して考えを述べた。モデル住宅法では、各種設備の性能を踏まえ、1次エネルギー消費量に対して安全側になるようにポイントを設定。外皮計算から得られた外皮性能(UA値、η値)など各種設備に対応した評価値を合計し、1次エネルギー消費基準への適否を判定する。
これに対して、建築的な工夫として外付けブラインド、庇、方位、プランなどが考慮されていないことを指摘。同社でホームズ君パッシブ設計オプションを使って計算した34件のデータを示し、実邸のUA値(外皮平均熱貫流率)、ηAC値(冷房期の平均日射取得率)などはモデル住宅法では必ずしも安全側にあるとは言えないことも示した。
同社試算によると、UA値はモデル住宅法では0.79、ホームズ君による詳細計算法では0.65~0.93、ηAC値はモデル住宅法の2.8に対して同2.3~4.2とばらつきが大きかった。
「UA値、ηAC値からは室温をシミュレーションすることはできない。ホームズ君では1時間ごとに熱の出入りを計算して日射、換気、室内発熱量なども考慮して計算している。実際の建物での測定値との比較検証も行っている」(藤間氏)。
施主に快適な住宅を提供するためには、精緻な計算を行い、敷地に合わせた日当たりなども考慮して設計すべきと説いた。同社の「日当たりレポート」なども活用し、敷地に適したプランを設計する必要があるとした。
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