自社での仕様規定確認に積極的な工務店増
ー勉強会などサポート強化ー
2023年8月2日(水)日刊木材新聞(5面)
インテグラル(茨城県つくば市、藤間明美社長)は、4号特例縮小に向けて、構造計算ソフト「ホームズ君 構造EX」を昨年10月に国土交通省が示したZEH水準の壁量の基準案に基づきバージョンアップした。工務店グループなどでは2024年度から新基準で構造チェックが行われる可能性もあり、早期に自社で仕様規定の確認や許容応力度計算の対応を進めようという工務店が増えているという。
同社は「脱炭素社会に資する建築物の省エネルギー性能向上に資する法律の一部を化成する法律」に基づく4号特例縮小、ZEH水準壁量対応の内容を盛り込み構造EXをバージョンアップ。早期にZEH水準壁量に対応したことを評価し、ソフト購入を決めた工務店もあり、従来は設計事務所に構造検討を依頼していた工務店が自社でソフトを使い仕様規定をチェックしようという流れを感じるという。
従来から長期優良住宅に取り組んでいた工務店が許容応力度計算を内製化しようという動きもあるという。
地域型住宅グリーン化事業などに取り組む工務店団体から構造計算の勉強会開催の依頼なども増えている。
同社はユーザー会員工務店など722社にアンケートを依頼。4号特例の縮小などに向けた意見や対応を聞いたところ、審査基準の統一化、審査機関の長期化を懸念する声などもあったという。
必要壁量の早見表案も示されており、構造EXではプログラム内で建物の仕様を選択することで自動で地震力を求め、そこからZEH必要壁量を算出する機能を盛り込んでいく計画だ。
このほか、同社は住木センターの中大規模グレー本に対応したプログラムを開発しており、来春のリリースを予定している。
BIMとの連携ではレビット、アーキCADとは対応済みでベクターとは今年10月に連携予定。2次元CADのJW-CADからも間取り、柱位置などのデータも早期に直接読み込めるようにする。