株式会社インテグラル(茨城県つくば市東2-31-18 代表取締役 柳澤泰男(以下、インテグラル))は、平成28年熊本地震による建物被害、特に木造住宅の竣工年代別の被害状況と特徴の分析を目的として熊本県益城町を中心に現地調査を行い、その結果を、調査報告と倒壊分析マップとしてまとめています。
この度、倒壊分析マップに益城町辻の城地区を追加しました。これにより、益城町において特に被害の大きかった地域全体を網羅する倒壊分析マップになりました。
この倒壊分析マップでは、地区全体の被害状況や倒壊率を概観でき、被害を受けた建物の写真を確認することができます。また、一部の建物ではGoogleストリートビューを用いて、地震発生前
※の状態を確認できる画期的なものです。
倒壊分析マップは、被災者様への配慮を重んじ、当初は期間を限定しての公開を予定しておりました。しかし、木造建築に係わる技術者や研究者の皆様から公開と同時に多くの反響をいただいたことに鑑み、
建築士会や建築士事務所協会、大学等の教育機関や自治体等の非営利での利用については、今後も継続的に閲覧できるよう対応させていただくこととしました。
この度の倒壊分析マップが、木造住宅の設計に携わる技術者、あるいは安全安心な住宅を建築したいと願う施主の方にとっても耐震設計の一助になれば、また、木造住宅の耐震診断ならびに耐震改修の普及啓蒙、耐震化率向上にお役立ていただければ幸いです。
末筆ですが、本地震により被災された皆様に心よりお見舞いを申し上げるとともに、一刻も早い復興をお祈り申し上げます。また、本調査にご協力いただいた皆様に深く御礼申し上げます。
[参考] 平成28年熊本地震 倒壊分析マップ 概要
地図上の建物をクリックすると、その建物の写真を確認することができます。
地震前(写真:googleストリートビュー) |
地震後(写真:インテグラル) |
[参考]平成28年熊本地震 調査報告
http://jutaku.homeskun.com/taishin/jishin/2016_kumamoto_eq.html
調査概要
・調査日:2016年5月2日(月)、2016年5月20日(金)、2016年5月26日(木)
・調査の目的:平成28年熊本地震による建物被害、特に木造住宅の竣工年代別の状況と特徴の分析
・調査者:柳澤泰男(インテグラル代表取締役、茨城県木造住宅耐震診断士)、他5名
・調査地域:熊本県上益城郡益城町木山・宮園地区、惣領地区、辻の城地区の一部
・調査対象:主として木造住宅、約920棟