電子レンジの出力600Wの勘違い
「千円札の財布の中での存在感が、大人になって変わった」
こんな感覚は、多くの方が経験されていると思います。同様に、地理感や人間関係の感じ方の変化なども、価値感の変化ということに集約されるのだと思います。
さて、そんな中で、私たちの生活を支えてくれている電気エネルギーについて、あまりに無頓着でまともな価値観をもっていなかったと遅ればせながら深く反省する発見がありました。普段から電気にお世話になっている度合に比べて、知らなさすぎでした。自分の不勉強を棚にあげて書くわけですが、学校で学んだ電気の話が生活の中の実感と全くリンクしていなかったと思うのです。
それは、「これまた知らなかった!」というより「間違って理解していた」電子レンジについての発見です。多くの電子レンジは調理する際に、200W、300W、600Wと選択できるようになっていると思います。このワット表示は、実際に消費している電力量だと思っていました!!!
それが違っていたわけで、違う、ということに気付いたきっかけは、我が家に電力量をモニタリングできるセンサーを設置したことです。この電力量センサーは、リアルタイムでかわるので、案外面白くてはまったしまいました。あれこれ、つけたり消したり、悪乗りしてブレーカーをわざと落としてみたり、モニタリングを言い訳にエアコンを1日中つけてみたりと遊んでいたのです。 そして、お腹がすいたので軽食をと、電子レンジを600Wで50秒セット。あれ?モニターの数字が1200Wも増えたぞ?となったわけです。センサーの間違いなのか?
答えは、電子レンジの調理時で指定するWの値は、出力であって、実際の消費電力ではないということでした。「出力に対して実際の消費電力がどうであるかは、電力の変換効率に依存し、機種によって性能に違いがあるので、パネル表示は出力にする」というのはもっともな話ではあるけど、なんか、だまされてたような気になってしまいました。これに気付いたのが電子レンジという利器に何十年も親しんだ今であったこともショックでした。
コンセントは電圧100V、契約電力が60A、強力なドライヤーは1000W、2段階切り替えの電気ストーブは400W,800Wとか、数字はある程度意識していたつもりですが、今回の勘違いは衝撃的でした。
今、日本が迎えているエネルギー問題の中で、電気エネルギーについて、もっと賢く敏感になる必要があると感じました。どくどくと使っていた時代から大きくかわったエネルギー問題。子供でも理解できるようなエネルギー表示について、すべての関係業界が一丸となれば我慢のエコに代表されるような間違った省エネはなくなり、大金の動く創エネがなくても、電力量削減・ピークカットがもっと早く正しく進む気がしました。
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