耐震診断の仕組みですが、まず下記の2つの値を求めます。
- 床面積と建物重量等から求めた数値に、地盤や形状等による割増を加味した、震度6強~7の地震に耐えるのに必要な力「必要耐力」
- 壁材種や筋かい等から求めた壁の強さに、バランスや床仕様、劣化等による低減を加味した、地震に耐える建物が持つ力「保有耐力」
- 1.5以上 倒壊しない
- 1.0~1.5 一応倒壊しない
- 0.7~1.0 倒壊する可能性がある
- 0.7未満 倒壊する可能性が高い
その耐震診断に必要な情報を現地調査するため、各お宅に伺いました。私は入社4ヶ月、耐震診断の現地調査をアシスタントとして同行し、今回初めて対応させていただきました。自宅以外の建物を構造から拝見するのは貴重な経験でした。 今年は東北地方太平洋沖地震後、初めての耐震診断でしたが、地震の被害を目の当たりにしました。私の自宅は常総市で同じく昭和56年以前の建物です。自宅の被害が、物が落ち亀裂が入った程度だったことと比べて、つくば市の被害の大きさに大変驚きました。 内外壁が崩れ落ちていたり、壁・基礎に亀裂やひびが生じたりといった建物が多かったです。大黒柱にかかっている梁がずれ、建物自体に歪みが生じているお宅もあり、今回の地震の大きさを物語っていました。 いずれも上記にあるように昭和56年以前の建物を診断いたしましたが、同じつくば市、同じ竣工時期、同じような家のつくりでもその被害状況にはバラつきがありました。 それでも上部構造評点は概ね0.3(倒壊する可能性が高い)前後の建物ばかりでした。すべてのお宅で耐震補強が必要です。
つくば市のような各自治体の制度のほかにも、長期優良住宅先導的モデル事業や住宅建築物省CO2先導事業等で耐震診断を受けられるメニューを用意している工務店もあります。 お近くの工務店をお探しの方は、ホームズ君 すまいの安心フォーラム会員検索ページをご利用ください。 皆様のお宅も耐震診断を受け、耐震補強の計画を立ててみてはいかがでしょうか。